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最近目のかゆみを訴える花粉症の方が以前よりかなり増加しております。特に春先に生じるスギ花粉症は国民の10人に3人以上の方がかかりまさに国民病とも言えます。これは戦後の植林事業で各地に植えられたスギが成木となり多くの花粉をつけるようになったためといわれます。スギの生育状況から花粉の飛散量は2050年には現在の1.8倍に増えるため花粉症にかかる方も同様に増えると思われます。もちろん花粉症の原因はスギだけではなくヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ等図のようにほぼ一 年中何らかの花粉が飛んでいるわけです。花粉症の症状は全身におよび、のどや気管支の不快症状や全身の倦怠感や微熱が見られることもありますが、何といっても典型的症状は目と鼻に現れます。目の症状としてはかゆみ、ゴロゴロとした異物感、涙、白目の充血、白目やまぶたの腫れ等が特徴です。鼻の症状は鼻水、くしゃみ、鼻づまりです。これらの症状が起こるメカニズムについて説明してみましょう。
ヒトは外部からヒトに害を及ぼす異物(細菌やウイルスなど)が入るとそれを無害化するために体内で抗体が作られます。

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免疫反応

花粉はもともと無害なのですがアレルギーになりやすい素質(アトピー素因)のある方はこの識別がうまく働かず有害な物質に対してと同様多量の抗体を作ってしまうといわれます。しかし抗体が出来たからすぐに花粉症が発症するわけではありません。毎年花粉の刺激を受けますと徐々に体内に抗体が蓄積され個々人で許容量に差がありますが、抗体の量がある閾値を超えるとその年から突然発症するわけです。

花粉症の予防

  • 花粉飛散予報を参考にし飛散量の多い風のある晴れた日の外出を控え、外出する時は帽子・メガネ又はサングラス・マスクをつける。
  • 窓を閉め、室内でエアクリーナーを使用する。
  • 飛散量の多い日はフトンや洗濯物を外に干さない。干した場合は早めに取り込み室内に入れる前によくはたき落とす。
  • 帰宅時も玄関に入る前に髪や衣服の花粉をよく払う。
  • 室内をこまめに掃除し近くの雑草が原因なら除草する。
  • 花粉症発症の2週間以上前から予防薬を医師から処方を受け使用する。


目の花粉症の治療
アレルギー症状を起こりにくくする抗アレルギー点眼剤がまず使用されます。(発症の2週間以上前から使用すると効果的です。)かゆみがかなり強くなった場合は抗ヒスタミン点眼剤や副腎皮質ステロイド点眼剤を使用します。鼻水やひどいくしゃみなど目以外の症状も強い場合は内服剤が投与されることもあります。 花粉症はこれからもますます増えていくと予想されますが、花粉症に他の病気が合併しているケースもあり平田眼科受診時に医師とよく相談し正しい治療を行う ことが重要です。

日本での花粉症は今や3000万人に及ぶ国民病と言えます。小児においてもスギ花粉症は0~4歳で1.1%, 5~9歳で13.7%に認められます。英国では200年前から牧草のカモガヤの花粉によって同じ症状が出ており、枯草熱と言われていました。スギ花粉症は世界的に見ると日本だけの特徴です。
日本では戦後の復興のために、全国で大量のスギとヒノキの植林が行われ、成木して花粉を飛散させるようになった1970年頃から大問題になってきました。花粉症の原因となる花粉は様々ですが、日本ではスギ及びヒノキによるものが花粉症全体の80%を占めるとも言われています。またスギで反応する方の70%の方はヒノキでも反応することが知られています。都会では道路の舗装で落ちた花粉が再度舞い上がったり、排気ガスなどによる呼吸器の慢性的な炎症と合併することも多く、都会で特に症状が出易くなっています。
季節的には2月から5月はスギ及びヒノキ、6月から8月はカモガヤ、8月から10月はブタクサ及びヨモギの花粉が主体です。食物アレルギーのある方と関連することが多いシラカバの花粉は4月から6月に飛散します。ヨーロッパではシラカバ、カバノキによる症例が多く認められます。シラカバ類による花粉症のある方にはしばしば果物アレルギーが認められ、熟したリンゴ、サクランボ、ビワ、ナシ等を食べた後にのどが痛くなることがあります。他にもスギ・ヒノキの場合はトマト、カモガヤの場合はメロン、セロリ、バナナなどによる食物アレルギーと関連があると言われています。

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一般的には花粉症という呼び方が使われていますが、医学的には季節性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性結膜炎及びアレルギー性咽喉頭炎の合併症状と言えます。くしゃみ、鼻水、鼻づまりと目のかゆみが特徴です。頭痛がすることもありますが、風邪との鑑別において、花粉症の場合熱はあまり出ることが無く、出ても微熱です。くしゃみは立て続けに数回くりかえすことが多く、鼻水はサラサラの水様で、 風邪の場合のような粘調性ではありません。また目がひどく痒くなるのが風邪とは大きく異なります。花粉症の場合かゆくて目をこするために、時に白目がブヨ ブヨに腫れてきます。目やには風邪の時のようなバリバリの硬いものではなく、ネバネバした糊のような目やにが出ます。
予防は花粉との接触を出来るだけ少なくするのが一番です。目のかゆみや鼻の症状が強い場合にはステロイド含有の薬剤が使われることもありますが、新しい非ステロイドの点眼薬も各種処方されています。平田眼科では患者さんの症状や年齢などを考慮して使い分けを指示しております。通年性のアレルギーの場合もありますので、平田眼科受診時に医師にご相談下さい。