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Nさんは、検診を受けその検査結果の目の所に乳頭陥凹(+)と書かれていたので、その紙を持って平田眼科を受診されました。

 

Nさん: 乳頭陥凹って何ですか?

 

平 田:緑内障(青そこひ)の疑いがあるということです。目の奥にある視神経繊維の束の視神経乳頭が眼球内部の圧力(眼圧)が高いためにへこんできたのです。

 

Nさん: ではどうしたらいいのですか?

 

平 田:まず本当に緑内障なのかどうかの診断を得ること、またもし緑内障なら現在どの程度の進行状況なのか知る必要があります。

 

Nさん: どのような検査を受けなければならないのですか?またその検査は痛かったり、大変な検査なのですか?

 

平 田:基本的検査は眼圧検査、隅角検査、眼底検査(眼底カメラを含む)、OCT検査、視野検査です。視野検査は少し疲れるかもしれませんが、痛みの伴う検査はありません。

 

Nさん: 一言で言うと緑内障とはどういう病気ですか?

 

平 田:眼球の中に水が増えすぎて眼球が硬くなり、その圧力に負けて視神経が障害されます。治療を受けないと徐々に視野が狭くなり、最後には失明してしまう危険があります。

 

Nさん: 自覚症状はありますか?

 

平 田:急性緑内障の場合は激しい頭痛と眼痛がありますが、数的に多い慢性の緑内障には自覚症状が無く、これが発見が遅れる大きな原因なのです。今日本では40才以上の方の17人に1人が緑内障で総数は数百万人と言われています。そして、その内治療を受けておられる方はわずかに20%にすぎません。このため緑内 障は同じように早期発見の遅れがちな糖尿病網膜症と中途失明原因の1位と2位を競っているのです。

 

Nさん: 治療にはどのようなものがありますか?

 

平 田:薬物療法(点眼・内服)、レーザー治療、手術治療の3つですが、ほとんどの方は薬物療法それも点眼剤でコントロール可能です。最近点眼剤は非常に進歩し、1日1回か2回点眼するだけで、多くの症例で眼圧を下げることが出来るようになりました。

 

Nさん: 眼圧がどの程度なら安心できますか?

 

平 田:以前には眼圧20mmHg以上を緑内障とする考えもありましたが、現在は眼圧より視野の狭窄が進行するかどうかで治療の有効無効を判定しています。もし視野狭窄が進行するのなら眼圧15mmHgであっても治療はまだ不十分ということになります。

 

Nさん: お薬が効かない時はどうなりますか?

 

平 田:まずレーザー光線を虹彩や隅角に照射する治療が行われます。当院では隅角照射に特化したSLTレーザー治療も行っています。それでもまだ不十分な場合はいわゆる手術療法となります。

 

Nさん: 普段の生活で何か注意することはありますか?

 

平 田:定期的に眼科受診をしておられれば、あまり神経質になる必要はありません。禁煙はできたらしていただきたいと思いますが、適度なアルコールやコーヒー、香辛料は問題ありません。スポーツも十分楽しめますが、500cc以上の水やビールを一気飲みしたり、長時間うつ向きの姿勢をとると眼圧が上がるので注意してください。休み時間なしで何時間も連続で目を酷使するようなことはひかえ、睡眠や休養はキチンととりましょう。

 

緑内障は早期発見し治療を継続すれば決して恐い病気ではありません。人口は今後ますます高齢化すると思われますが、中途失明を防ぐためにはガン検診のように緑内障と糖尿病網膜症の早期発見のために眼科検診をもっと多くの方々が受けられるように行政とも協力し、システム化する必要があると思います。