雨上がりに美しい虹が見られることがあります。虹の色は赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7色に分かれています。太陽の光には、多くの波長(光の種類)が含まれていますが、人間の目が感じる波長は 380nm~780nm(1nmナノメートルは1億分の1メートル)の間です。380nm(紫)より短い波長部分に紫外線が、780nm(赤)より長い波 長部分には赤外線が存在します。近年紫外線による健康被害が世界的に大きな問題となっております。紫外線を防ぐオゾン層を破壊するフロンガス回収もその対策の一環です。

 

急性の紫外線障害としては、ひどい日焼け、スキーでの雪目、溶接や太陽灯・水銀灯直視による角膜障害(電気性眼炎)など があります。長期間紫外線を浴びたことによる慢性的な障害としては皮膚ガンが有名ですが、眼科的には黒目部分(角膜)に白目が伸びてくる翼状片や白内障があり、最近では目の奥の中心部が悪くなってしまう加齢黄班変性の原因としても考えられてきております。健康被害を防ぐためには自然界の紫外線の特徴をよく知っておく必要があります。

★紫外線量は5月~9月が多く特に7月~8月が要注意

★時間的には朝10時から昼2時までが多く、1日量のうち夏では6割、冬では7割がその時間帯で占められている

★薄曇りでも快晴日の80%~90%の紫外線が透過している(本曇りで60%、雨なら35%程度)

★地表の照り返しにより新雪で80%、水面で10%~20%、アスファルトやコンクリート路面で10%程度プラスされる

★山では標高1000mごとに10%増える。地域的には北海道より鹿児島や南西諸島の方が影響が大きい

★大気や微粒子による散乱光のため屋外では日陰にいても、太陽直射光の約60%の紫外線を浴びている

UVインデックス

紫外線対策のため世界保健機関(WHO)は、紫外線による健康へおよぼす影響の程度を数字で表わしたUVインデックスを活用した対策の実施を推奨していま す。日本では平成15年環境省から「紫外線保健指導マニュアル」が発表されUVインデックスに基づいた対策が示されています。(表1) インターネットを 用いて気象庁紫外線情報と検索すれば各地の当日や翌日のUVインデックスを知ることが出来ます。(表2) これからは気象庁のUVインデックス情報を紫外 線対策として利用されるとよいと思います。

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目の紫外線対策

  • UVカット機能のあるメガネレンズやサングラスを用いること →遮光眼鏡とサングラス
  • サングラスやカラーレンズでもUVカット機能があるか確認すること
    色は何色でも良いが濃い色は暗くなり瞳孔が開いてしまい目に入る光線が増えてしまうため薄目の色にする
    レンズが小さいと周囲から紫外線が目に入ってしまうため少し大きいタイプを選ぶようにする
    つばの広い帽子を着用するとかなり防御効果がある
  • 溶接や水銀灯を操作する時は業務用の保護眼鏡を用いる


皮膚の紫外線対策は光線を遮断すれば良いのですが、目は物を見るため遮閉することは出来ません。紫外線やそれに近い短波長の青色可視光線から目を守るため にはそれに対しての抵抗力を増す必要があります。米国では加齢黄班変性を防ぐため、抗酸化ビタミンや亜鉛が含まれているサプリメントが盛んに使用されてい ます。米国や日本で眼科専門医が最もすすめている目のサプリメントとしてはボシュロム社の「オキュバイト」が有名です。
平田眼科では対象と思われる方には医師からもお話しておりますが、説明書ご希望の方は受付でお申し出下さい。高齢化社会の中で目の健康を維持していくためには早目からの紫外線対策が今以上に必要かと思われます。

【参考資料】
気象庁HP紫外線情報、 環境省HP紫外線保健指導マニュアル-2008年版-