交通事故等大きな事故による目の外傷もありますが、家庭や子供達の普段の生活の中で思わぬことが原因となって目を傷つけてしまうことがあります。今まで平田眼科を受診された方の症例を中心にそれらの原因を検討してみましょう。

 

○家庭内での事故
最近少なくなりましたが以前によく使われていた和バサミ(握りバサミ)は幼児のいる家庭には置かないようにしましょう。幼児が握ったまま転ぶと自然に刃先が顔の方に向くために眼球破裂してしまうことがあります。一般的な洋バサミならその危険ははるかに少なくなります。比較的多い事例としては観賞用のラン等の鉢植えに使われている添え木による事故です。特に金属製で尖端が折れたりして鋭いものは使わないようにしましょう。
家庭内では様々な異物が目に入ることがあります。よくあるケースとしては熱い天ぷら油やカビ取り等の強力洗剤が目に飛入したり、コンタクトレンズのケア用 品を間違えて使用することがあります。これらは当初痛みが強くても眼科的処置で多くは数日で軽快します。治療が長引くものの代表格としては水虫の薬を目薬 と間違えて点眼してしまった場合です。充血や痛みが強く目の表面にしばらく濁りが残ってしまうこともあります。容器が似ているためですが目薬と一緒の所に 置かないように注意しましょう。ひどい痛みはなくてもいつまでもコロコロする異物としてよくあるのは粒入り洗顔フォームやクリームの粒がタオルについて目 に入ってしまうケースです。粒が非常に小さく上の瞼の裏についていると目を洗っただけではなかなか取れません。これらの化粧品を使っている方でいつまでも コロコロ感が続く場合はその事を話して眼科で見てもらいましょう。
意外に多い事例として荷物を固定するゴムひものフックがはずれ直接目に当ることがあります。ゴムひもを使う場合は十分に気をつけましょう。

 

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和ハサミ

 

○スポーツによる事故
目にボールが当ることによる眼球打撲は その衝撃の程度によって結果は様々です。重篤な場合は視力が一生極めて悪くなってしまうこともあります。当り方にもよりますが重篤になりやすいものとして は小さくて硬いゴルフボール、バドミントンのシャトルや変形して目のくぼみに入り込みやすい軟式野球ボール等があります。近距離から強く足で蹴られたサッ カーボールも危険です。特に子供達がサッカーをする場合年齢に差がある大きな子と小さな子が一緒に行なうのは止めましょう。
スポーツ時に目を保護するアイガード等はスポーツ用品店で購入することが出来ます。

 

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アイガード

 

○光線による事故
紫外線によるものとしては誰かが溶接をしているのを見物した場合や日焼けサロン等で使う太陽灯の使用時にサングラスの使用が不十分だった場合があります。 雪山でサングラスを使わないと同じことが起こります。紫外線による事故はすぐにではなく半日位たってから目の表面と周囲がただれ非常に強い痛みが出ます。
その他光線の熱作用等によるものとしては、日食の時に直接太陽を見たために起る日食性網膜炎が有名ですが、最近各所で使われるようになってきたレーザー光線にも気をつける必要があると思われます。

○その他の事故
子供達の遊びの中で多いものはエアーガンの弾によるものです。まれに吹き矢の矢が原因となることもあります。目に入ってしまった異物の性質としては酸性よ りアルカリ性の方が危険です。強いアルカリのセメントや石灰が目に入ってしまった時はとにかくすぐに水でよく洗ってから眼科受診をしましょう。異物が表面 ではなく眼球壁を突き抜けて眼球内部にまで入ってしまうこともあります。事例として多いのは回転式の草刈機によるものです。はねた石よりも欠けた刃の破片 が入っていることがほとんどです。保護眼鏡もありますが予防は草刈機が使用されている場所に近づかないことが第一です。
さらに意 外なものとしては他人が振り回した釣り糸の先の釣り針が目に刺さったり、栗のイガの棘が目に刺さったりするケースがあります。両者とも取るのが難しく除去 は眼科で手術的に行なわれます。もし異物が入ったりケガをされた場合は速やかに眼科受診をしていただく事になりますが、左右の目の見え具合に差がある場合 は一刻も早い受診が必要となります。
人間の目は非常に精密に出来ていますが軟らかく打撲したり異物が飛び込むと大変傷つきやすい組織です。シー トベルトの着用により交通事故時の顔面打撲による失明は大幅に減少したと言われますが、思わぬことでご自身やご家族が目を傷めてしまわないように日頃から 危険と思われることをする場合は、アイガードや保護眼鏡を使用し大切な目を守るようにしたいものです。鉄サビが飛ぶような作業をしたりセメントや瞬間接着剤やカビ取り洗剤等を使用する時は、花粉症予防の眼鏡でも役に立ちますので使用しましょう。家庭用の保護眼鏡についてお知りになりたい方は当院でお尋ね下さい。

 

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保護眼鏡