朝晩涼しくなる頃になると急に鼻水などを出す方が増えてきます。同時に目やにが出たり、目がかゆくなることも多いようです。

 秋の花粉症としてみれば、キク科のヨモギやブタクサが主役となっています。しかし気を付けなければならないこととして、これらが決して秋の花粉によるものだけと、決めつけてはならないのです。まず夏の間に増え続けたダニは勿論、それ以外にも蛾の鱗粉やゴキブリそして繁殖していた昆虫の死骸が粉末状になったものも全て、秋のアレルギーの原因となっているのです。

 近年住宅の気密性が高まり、夏中使用したエアコンで換気も不十分となっているために、夏から秋にかけて住宅内の各所にカビが発生しており、これも秋のアレルギーの大きな原因の一つになっています。季節性のアレルギーにさらに通年性のアレルギーの原因物質が重なれば当然症状は重くなります。

通年性の原因で一番多いのがカビとハウスダストに含まれているダニ、そして室内で飼育されているペットのフケです。その他では偏西風で運ばれて来る黄砂や、微小な大気汚染物質のPM2.5などがあります。

 秋の花粉だけを問題にするのではなく、通年性のアレルギー対策も同時に行わなければ効果は得られません。着る服は花粉を室内に持ち込まないように、付いた花 粉が払いにくいフサフサした生地ではなく表面が滑らかな素材のものが良いでしょう。ダニ対策としてはふとんカバーや枕カバーの素材はダニが通り抜けにくい高密度繊維のものを使いましょう。ぬいぐるみや観葉植物などもチェックしましょう。湿度を極端に下げ過ぎると、のどの粘膜が傷んでしまいますが、カビは湿気を好みますので、50%以下に抑える必要があります。勿論日ごろからの住居のクリーニングは欠かせません。ぜんそくなどの原因にもなりますので、もしペットが原因とはっきり分かった場合は、室内での飼育は止めた方が良いでしょう。黄砂やPM2.5については予報などに注意して、非常に多い時には外出をひかえましょう。

最近花粉症の花粉の種類と果物や野菜などとの関連が指摘されるようになりました。秋のキク科のブタクサやヨモギでアレルギー反応が現れる方は、メロン、スイカ、バナナ、キュウリ、ニンジン、セロリなどでもアレルギー反応が出る場合があります。食べて15分以内にのどが痛くなったり口唇が腫れるようなら注意が必要です。さらに蕁麻疹が出たり白目が急に充血してきたらアナフラキシーショックの危険がありますので救急受診の必要があります。

 秋の目のアレルギー症状に対しての治療には、ヒスタミン拮抗点眼剤やメディエイター遊離抑制点眼剤等がまず用いられ、ひどいかゆみがある場合はステロイド点眼剤が使われることもあります。症状の重篤化を防ぐ為にも、糊のようなネバネバした目やにが出たり、かゆみが続くような時は早めに当院で検査を受けるようにして下さい。そして目の治療を受けられるだけではなく、前記のように生活スタイルにも気を配ってアレルギーを克服して行きましょう。