マイボーム腺とは、上下のまぶたのまつ毛の生え際近くにある油を出す分泌線です。このマイボーム腺からでる油は、涙の蒸発を防ぎ、目を乾きにくくするための大切な油です。このような働きをしているマイボーム腺の機能が低下したり出口が詰まって油が出にくくなると、目の充血、乾燥や異物感などの様々な不快感を生じます。若年者から高齢者まで非常に多くの方々にこの症状が認められます。自覚症状としてな「目がショボショボする、ゴロゴロする」などの訴えがよくあります。

 眼科での治療としては、マイボーム腺を圧迫して油を押し出したり、点眼による治療があげられますが、家庭での日常管理も大切です。具体的には、温罨法で目の周りを暖めることと、まぶたの特にまつ毛の生え際近くを毎日きれいに洗う眼瞼清拭の2点です。

 温罨法を家庭で行なう方法としては様々なものがあります。例として、蒸しタオル、市販の温熱シートアイマスクなどがあります。蒸しタオルは温度管理がやや難しいと思われます。市販温熱シートアイマスクを用いる場合は説明書を読んで、使用方法を守ることが大切です。つけたまま寝たりしないようにしましょう。

 眼瞼清拭は、海外ではリッドハイジーンと言われ、広く行われています。日本でも近年眼瞼清拭用の、市販の目もと用のクレンジング液や、浸潤綿などが広まってきております。眼瞼清拭とは、女性の場合、目のまわりの化粧をした後に、化粧落としをすると思いますが、その後にまつ毛の根元をさらにシャンプーするようなイメージです。男性の場合はもともとあまり目のまわりを洗う習慣がないため、まずその必要性の理解が必要です。男性も女性の化粧落としのように、目もと用のシャンプー液で毎日まつげの根元をきれいに洗う事で症状の改善が期待出来ます。

順番としてはまず先に温罨法を、低温やけどをしない程度に行った後に、眼瞼清拭を行うのが良いと思われます。大切なことは、11回(もしくは12回)この温罨法と眼瞼清拭を継続的に行うことです。ドライアイでお困りの方や、よく麦粒腫(めんぼう)ができる方はそれらの予防としても温罨法や眼瞼清拭を行うと効果がある場合があります。この方法がご自身に適しているかどうかなど、詳しくは当院医師までご相談ください。