タバコと眼疾患 加齢黄斑変性・白内障
2017年07月04日 掲載
タバコにはニコチンやタールなど多くの種類の人体に有害な成分が含まれています。タバコのパッケージを見ると、肺ガンや心筋梗塞、脳卒中などの危険性を高めますとの警告表示がありますが、今のところ目に関する注意書きは書かれておりません。しかし実は喫煙は目にも重大な悪影響を及ぼしているのです。
目の網膜の中心部が腫れたり、悪い血管が伸びてきて物がゆがんで見えたり、視力が低下してしまう加齢黄斑変性という病気があります。喫煙により発症の危険度は3倍以上となります。
目の水晶体が濁ってくる白内障も、喫煙による危険度は約3倍と報告されております。危険度は喫煙した用量に依存する事も指摘されており、吸えば吸うほどリスクが高くなると言えます。喫煙をやめることにより危険が減少することも指摘されております。
中年以降生涯に渡って、仕事や生活を快適に過ごすには、良い視力を保つ事がとても大切です。 現在喫煙をされている方や過去にかなり喫煙された方で、目のかすみや、見にくさなどの症状がある場合、まだ高齢ではない方でも加齢黄斑変性やその予備軍、白内障などが見つかる場合があります。
早期に発見されれば、禁煙や生活習慣の改善などで、加齢黄斑変性では進行を遅らせられる可能性もあります。最近目のかすみやボヤケ等目の不調を感じられる方は、早目に当院医師までご相談ください。